Gartnerは1月24日(現地時間)、2025年までに、クラウドベンダー(ハイパースケーラー)の炭素排出量がクラウド選定の判断基準のトップ3になる、との予測を発表した。
Gartnerによると、新型コロナの感染拡大以降、ESG(環境・社会・ガバナンス)への関心が高まるなかで、90%以上の企業がサステナビリティ(持続可能性)プログラムへの投資を増加させている。
そしてこうした動きに呼応して、ハイパースケーラーはサスティナブルなクラウドの提供に関する投資を積極的に行っており、最終的には10年以内、あるいはそれよりも早くネット・ゼロ・エミッションを達成することを目指している。
ところがGartnerは、「炭素削減目標の達成状況や、炭素排出量をゼロにするための戦略はハイパースケーラーごとに大きな違いがある。持続可能性に関する指標やワークロード最適配置ツールはまだ未成熟であり、必ずしも透明性が高いとは言えない。そのため、ユーザー企業は今日、クラウド利用による持続可能性への真の影響を完全かつ正確に評価することが困難になっている」と指摘する。
今後の動向としてGartnerは、「ユーザーがベンダーにサステナビリティの向上を求め続ける中で、先進的なプロバイダーほどサステナビリティに関する情報を公開している。今後は、ユーザーからの圧力により、企業の情報開示やコンプライアンス、報告書への記載がますます求められるようになるだろう」と述べている。
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