IBMは1月11日(現地時間)、ESGソフトウェアの世界的リーディング企業であるEnviziを買収した、と発表した。
Enviziは2004年設立で、オーストラリアのシドニーに本社を置く。イギリス、アメリカ、カナダに拠点があり、顧客数は150社以上。マイクロソフトやカンタス航空、Uber、CBRE(世界最大の事業用不動産サービス会社)、abrdn(投資顧問会社)、セレスティカ(多国籍EMS企業)などもユーザーという。
EnviziのESGソフトウェアは、企業活動で利用する500種類以上のデータを収集・統合しを自動化し、エネルギー効率の向上や排出量削減に関するインサイトを提供するもの。「ユーザーフレンドリーでカスタマイズが容易なダッシュボードにより、企業は環境目標の分析、管理、報告、効率化の機会の特定することができ、サステナビリティ・リスクの評価を行える」と、ニュースリリースは記している。
IBMはEnviziをSaaSソリューションとして提供し、さらにIBM Maximo資産管理ソリューションやIBM Sterlingサプライチェーンソリューション、IBM Environmental Intelligence SuiteなどのAI搭載製品に組み込む計画。この組み込みにより、「企業は、企業の環境対策と日常業務で使用されている運用エンドポイントとの間で生成されるフィードバックを自動化でき、サステナビリティへの取り組みをよりスケーラブルに行える」としている。
IBMは、2030年までに自社事業における二酸化炭素の排出量をネットゼロ(カーボンニュートラル)にすることを宣言しており、事業展開する175カ国のすべてでネットゼロを実現する計画。EnviziはIBMのESGの取り組みにも活用されるという。
[i Magazine・IS magazine]