米IBMは11月18日、アプリケーション・パフォーマンス管理(以下、APM)ツールを開発・提供するInstanaを買収する、と発表した。
InstanaのAPMツールは、リソースの情報を1秒間隔で収集し、アプリケーションおよびサービスの性能を可視化するツールである(下の画面)。「AutoTrace」という独自の自動モニタリング/AI分析技術により、特別な設定をせずに、自動的にアプリケーションやサービスの依存関連やパフォーマンス、問題点を検出することができる。開発・運用のエンジニアにとっては、パフォーマンス・データの取得から解析、問題判別、解決までの時間・工数を大幅に削減できるメリットがある。
IBMではInstanaを「IBM Watson AIOps」を実現するツールの1つとして位置づけ、IBM Cloud Pak for Automationに組み込むもようだ。IBM Watson AIOpsは、AIの活用によるシステムの稼働状況のリアルタイム把握・診断・対応サービスであり、IBM Cloud Pak for Automationは、OpenShiftベースの自動化プラットフォームである。
なおInstanaは、国内では伊藤忠テクノソリューションズ(こちら)やDigital Stacks(こちら)などが販売中。
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IBMは現在、来年の分社化へ向けて、「No.1のハイブリッドクラウド/AIカンパニー」として基盤固めを急ピッチで進めている。Instanaの買収はその一環で、今後もIBMにとっての“空白のピース”を埋める買収が続けられていくものと思われる。
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