アイ・ラーニングでは600種類以上の研修コースを用意し、企業・個人のスキルアップを支援しているが、そのなかで昨今高い人気を誇るのがWatson関連コースである。
同社が現在、提供しているWatson関連コースは合計6種類ある。最も人気なのが「IBM Watsonの基礎」。Watsonの概要を理解するための基礎コースで、講義を聞くだけでなく、日本語化されている代表的なWatson APIを実際に操作して体験できる。
さらに希望者に向け、「Visual Reco
gnition」(以下、VR)を使って画像認識アプリケーションを作成する実習時間も用意されている。対象はIT部門の担当者や技術者をはじめ、営業部門や企画部門などの一般ユーザーも含まれる。コーディング作業はあるものの、コピー&ペーストできるようにコードが用意されているので、開発経験のない人でもアプリケーションを作成できる。
一方、ハンズオン型の実習コースとして提供されているのが、「IBM Watson API ハンズオン-NLC編-」と「IBM Watson API ハンズオン – Watson Assistant編-」の2つ。Natural Language Classifier(NLC)とAssistantのそれぞれのAPIに特化して、データの与え方や学習させる方法を会得する。
上記2つのコースでは、全員が同じアプリケーションを作成するのに対して、受講者それぞれが各自のシナリオに沿って自由にアプリケーションを開発するのが、「IBM Watson開発道場」である。このコースではAssistant、Discovery、Language Translator、そして要望に応じてVRなども組み合わせてチャットボットを作成し、Webサイトに組み込むためのインターフェースを使ってシステムに実装するまでを4日間で学ぶ。Slack、Facebook Messenger、Lineなどに自作のボットを埋め込むことができる。
限りなく実用に近いチャットボットアプリケーションの開発を目指し、帰社後に自社のWebサイトに実装できるようになるまでのスキルを得られる。ちなみに同コースは「IBM Watson の基礎」を受講済み、もしくはIBM Cloudを操作できるなど、Watsonの概要を理解していることが前提となる。
また「速習!IBM Cloudビジネスアプリケーション開発」は、IT部門に属さないビジネスパーソンや一般ユーザーを対象に、IBM Cloudを使ったアプリケーション開発プロセスを学習する。サンプルアプリケーションやテンプレートを教材として使用するので、開発経験がなくても実習が可能だ。
さらに最近登場したのが、「IBM Watson Explorer 入門」である。講義とハンズオンにより、Watson Explorerの基本的な操作方法を習得し、テキストマイニングの手法や統合検索の機能を体感することが目的である。
このほかにも昨今要望の多い、Disco
veryに特化したハンズオンのコースなども近々提供することが計画されている。Watsonの普及に応じて、同社の研修コースも充実していくことになりそうだ。
[IS magazine No.21(2018年9月)掲載]